専科研修
こんにちは。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。この記事をご覧いただいて、ありがとうございます。
調査経験を積んでからの専科研修
採用時に3か月の研修があり、現場経験を積むと今度は7カ月の研修です。
何年経験を積めばいいのか、私の採用期別では3年間でした。窓口1年、調査2年。
今は、何年なのでしょう?たまに変わったりするので何とも言えませんが、採用されてから現場である程度経験を積んだ税務職員がひとまとめにこれだけ長期間の研修を受けるというのは後にも先にもここだけ。
後は、選抜試験を突破しての研修が残るくらいです。
ここでも、採用時研修のときと同じくクラスのような「班」ごとに行動することが多いのですが、採用時と違って、全国の各国税局からまんべんなく職員が混ざっていて(それでも東京国税局の職員が3割はいたはず)、全国の同期と知り合える良い機会になりました。
難しくなる授業、そしてゼミ
専科研修を受けるころには、税務職員は自分の「系統」が決まっています。法人税担当とか、資産税担当とか。
採用時の研修は、まだこの系統が決まっていませんので、まんべんなく色んな税金の勉強をしました。
専科研修では、各系統ごとにカリキュラムが組まれており、専門となる税法の学びを深めていきます。
私も、教室で教科書を配布されたとき、2分冊となっている法人税法の教科書を見て驚きました。合わせて1000ページ超え。
そして簿記の授業は1級レベル・・・(工業簿記はやりませんが)。
講義の内容もレベルが上がり、配布された「税務六法」「通達集」と首っ引きになりながらなんとかこなしていましたね・・・。
それと講義についてですが。講義時間は高校だと50分、大学だと90分だと思うんですが、税務大学校では午前1コマ、午後1コマが基本。
午前3時間午後3時間、です。休憩をはさむにせよ、法人税のお話を3時間にわたって聞き続けるのはなかなか体力が必要です。
そして班ごとに行われるゼミ。
事例が与えられて、納税者側と課税庁側に分かれてディベートします。
この準備が大変。指名された立場に立って、事例についてどのような課税が行われるのかをペーパーにまとめ、事前に提出する必要があります。
時期によっては、複数の事例を分担してこなしつつ、本番を迎えるなんて言う時期も。
そしてそこに重なる「テスト」。もちろん、主要な科目はテストもありまして、赤点を取ると追試が待っています・・・。
・・・思い返すと、20代の体力で乗り切ったのでしょう。
でも「楽しかった」
ただ、総じて楽しかったな~という思い出が大きいです。
同期の税務職員が全国から集まる機会って、研修くらいです。税務署内にもいますが、数人ですし。同じ系統で、というともっと少ない。自分ひとりなんてことも。
同じ仕事をしている人間が20人30人単位で常に近くにいて、同じ研修カリキュラムをこなす、ということはなかなか無いですし。
テスト勉強でわからないものがあったらお互いに教えあったり。テスト対策をみんなでやったり。
これから専科研修を迎える現役の職員の方には、目一杯楽しんでほしいなと思う次第です。