調査官は経費の「何を」見るのか
こんにちは。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。この記事をご覧いただいて、ありがとうございます。
費用にする時期が合っているか
費用を検討するときの初歩的なところ。「期ずれ」というものです。
- 年度末近くに通販で消耗品を買ったけど、モノが到着したのが翌年だった
- 複数年契約のサービスの料金をまとめて払ったけど、全額経費にしていたとか
こういうのはよくあることだと思います。私も調査官の時は、年度末近くの消耗品の請求書があれば、いつ納品されたものなのかを詳しく質問していました。
年度末で通販を利用していろいろ買った場合は、注意を向けておきましょう。
あと、ちょっと上級者向けかもしれませんが、
- 「固定資産」にする必要のある支払いを経費にしていた
ということも、調査ではよく指摘していました。
会社の申告では、購入した消耗品や事務用品のうち、一定の金額を超える場合は「固定資産」というものになって、数年単位で費用にするということになっています。
消耗品、事務用品と思っていても、単価が高額なモノは費用にならない場合がありますので、気を付けましょう。
会社で使っているか
次に見ておく必要がある内容として、
経費を使って購入したものを会社で使っているのか
というものがあります。
例えば、会社の「福利厚生費」として従業員用のウォーターサーバーを購入する。
よくあるお話です。
でも、ウォーターサーバーの現物がどこにあるのかを調査で確認してみると、
会社社長の自宅にあった
というケース。実は、社長がプライベートで使っていて、会社では使っていなかったというような場合です。こういうことも、税務調査をしているとたまにあったりします・・・。
このような場合には、「福利厚生費」にはならないでしょう。
本当に会社で購入したものか
これは「万が一」の可能性を考えてみています。
たまに、買っていないものを買ったことにして、領収書などを「作って」くる場合があるんです。
これは、絶対ダメです。
税務調査で発覚した場合は、
重加算税
という重たい罰金が科されます。
というか、脱税に片足を突っ込んでいる状態です。
絶対にやってはいけません。