口座振替でインボイスがもらえない！
こんにちは。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。この記事をご覧いただいて、ありがとうございます。
インボイスをもらわないと消費税の計算ができないのが原則
消費税は、ざっくり言うと「売上にかかっている消費税」から「仕入れや経費にかかっている消費税」を差し引いて計算します。
この、「仕入れや経費にかかっている消費税」を差し引くために必要なのがインボイスです。このインボイスを取引先からもらえないと、消費税の計算上、払った消費税が引けなくなるという状況になります。
（インボイスが出せない事業者さんもいらっしゃします。そういう事業者さんとの取引でも、仕入れや経費にかかった消費税の一部を引けるという「特別なルール」も一応ありますが・・・。）
口座振替の場合は？
インボイスというのは、つまり請求書や領収書のことです。商売上の取引で請求書や領収書、もらえないというのはあまりないかなと思います。そもそも、それは仕入れ・経費に落とせるかどうかの大事なポイントですから、普通はもらっているはずです。
ところが、もらえないケースもあるようです。
例えば、家賃の口座振替。毎月決まった日に口座から引き落とされるだけで、請求書をわざわざもらわない、という方も多いのではないでしょうか。
さて、この場合、インボイスはどうなるのでしょう？
それは、複数の書類をセットにして、まとめて見たときにインボイスの条件を満たしていればOK。
ちなみにインボイスの条件は、
①インボイスを出した事業者の氏名・名称
②登録番号
③取引の年月日
④取引の内容
⑤税抜価格or税込価格を税率ごとに区分して合計した金額
⑥その税率
⑦税率ごとに区分した消費税金額
⑧インボイスを受け取る事業者の氏名・名称
以上が書いてあることです。
例えば
・賃貸借契約書→①④⑤⑥⑦⑧
・通帳→③
一応はここまでカバーできそう。後は、②登録番号を大家さんに通知してもらえれば、請求書がなくても消費税の計算はできるようです。