税務署の対法人調査~年間スケジュール~
こんにちは。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。この記事をご覧いただいて、ありがとうございます。
大きく分けると3つの時期に分かれる
法人税担当部門の特徴は、
一年中税務調査ができる
ということ。
所得税や資産税担当部門と違って、法人税担当の職員には「確定申告」事務はありませんので。(「支援」として従事することはあります)
法人の場合は、確定申告を何月にしなければならないかは会社ごとに違います。そのため、確定申告書が提出されるタイミングが分散されています。ただ、3月決算の法人さんが割合としては一番多いので、3月決算の法人さんが申告書を提出する時期になると、若干の事務量が生じることにはなります。
なお、法人税担当は、一年中調査をしつづけているかというとそうではありません。
1.7月10日~12月末まで
2.年明け1月~3月まで
3.4月~7月9日まで
という感じで、おおむね3つの時期に分けることができます。
この記事では、まず1番の時期について解説します。
7月10日~12月末まで
税務署の人事異動は7月10日となっています。話によると、約三分の一程度は職員が入れ替わるそうです。同じ税務署内で残ったとしても担当部門が変わる職員がほとんどですから、この日を境にガラッと職場の雰囲気が変わります。
職員の異動も無事に済んだところで、各部門で顔合わせのミーティングが行われます。大体は自己紹介や年間の各自の調査件数などの打ち合わせがあります。
税務調査についてですが・・・
実は人事異動前の前体制で数件程度「調査の予約」をしています。
場合によっては異動日の翌週には税務調査の予約が入っているということも普通にあります。
ここからしばらくは、お盆休みを挟みつつ調査、調査、調査・・・。
不正狙いの税務調査や、複数の税務署をまたいだ大型税務調査など、一番税務調査が盛り上がる時期です。
裏を返すと
新体制が始まって間もないので、
ヒトと時間を投入できる
ということでもあります。
全体が走り出した時期ですので、何かあっても後々修正が効きやすいということでしょう。
職場の雰囲気も変わり、士気が新鮮で高い、という状態でもあります。
また、この時期に良い成績を残せるかどうかで、この一年間や今後の人事異動が左右されますので、シビアな時期でもあります。